ホーム / 衛生管理ナレッジベース / 介護施設・医療施設に求められる新しい衛生管理 – オゾン水で実現する安全で快適な環境
感染症対策の重要性が高まる中、介護施設・医療施設における衛生管理の在り方も、大きな転換点を迎えています。
ノロウイルスやインフルエンザといった感染症リスクの低減はもちろん、利用者と職員の双方が安心して過ごせる快適な環境づくりが、今や施設運営に欠かせない課題となりました。
しかし、強力な薬剤を多用する従来の衛生管理手法には、手荒れや刺激臭、環境負荷といった新たな問題も生じています。
こうした課題を解決する次世代の選択肢として、高い除菌力と残留性の無さを兼ね備えた「オゾン水」に注目が集まっています。
本記事では、介護・医療現場におけるオゾン水活用の可能性を、感染症予防・臭気対策・職員負担軽減の観点からわかりやすく解説します。
介護施設や医療施設において、ノロウイルスやインフルエンザといった感染症対策は、日々の運営を左右する最重要課題のひとつです。
特にノロウイルスは、わずかなウイルス量で感染を引き起こし、施設内で集団感染に発展するリスクを常に抱えています。
従来、ノロウイルス対策には次亜塩素酸ナトリウム溶液が広く用いられてきましたが、強い刺激臭、手荒れ、布製品への色残りリスクなど、副作用が課題となっていました。
こうした背景の中、注目されているのがオゾン水による感染症対策です。
オゾン水は、強力な酸化作用によってウイルスや細菌の構造を破壊し、短時間で不活化させることが可能です。
ノロウイルスに対しても、次亜塩素酸と同等以上の不活化効果が認められており[1]、しかも使用後は自然に分解して酸素と水に戻るため、残留性がなく環境負荷も極めて低いのが特長です。
さらに重要なのは、ノロウイルスが持つ「塩素耐性」をオゾンは克服できるという点です。
塩素系薬剤では十分に除去できなかったケースでも、オゾン水ならウイルスの外殻構造を破壊するため、繰り返し発生のリスクを根本から抑制することが期待できます [2]。
介護施設や医療施設においてオゾン水を活用するメリットは、単なる机上の理論にとどまりません。
たとえば、FLOWシリーズのような高濃度大容量オゾン水生成システムを導入すれば、
・吐瀉物や下痢便処理後の床や壁の清拭
・モップ・バケツ・清掃用具の除菌洗浄
・汚染されたリネン類の予備洗浄
・汚物処理室周辺の定期清掃
といった作業を、ワンストップかつスピーディに行うことが可能になります。
また、オゾン水は手肌への刺激が非常に少なく、塩素臭による不快感もないため、職員の健康リスクを低減しながら、安全で確実な感染症対策を実現できる点も大きな利点です。
感染症対策は、「発生してから対応する」ものではなく、「発生させないための準備」が最も重要です。
オゾン水を取り入れることは、施設全体の衛生レベルを底上げし、利用者・職員双方の安心感を支える次世代型の衛生管理体制への第一歩となるでしょう。
[1] 日本医療・環境オゾン学会『環境分野におけるオゾン水の利用指針 基礎編(第2版)』「オゾン水と塩素系消毒剤の細菌、ウイルスおよびアメーバに対する CT(消毒剤濃度(C:mg/L)に作用時間(T:min)を乗じたもの)値を用いた不活化効果の比較 8-5)を表 4 に示す。オゾン水の微生物に対する不活化効果は、次亜塩素酸に比べて強いことが分かる。」
[2] 一般財団法人 食品分析開発センター『ウィルスのオゾンによる不活化』 「オゾンによる殺菌・不活化の機構は、抗生物質、抗菌剤、化学療法剤のような細胞内の特定の場所を阻害する作用とは異なり、細胞表層成分の酸化分解の結果生成する細胞の損傷、破壊作用のような構造的なものである」
介護施設や医療施設では、排泄臭、体臭、こもった部屋の臭いなど、さまざまな「生活臭」の問題が日常的に発生します。
これらの臭気は、たとえ施設の衛生状態が良好であったとしても、利用者や家族、来訪者に対して不快な印象を与える大きな要素になり得ます。
また、職員にとっても、常に臭気のある環境で働き続けることはストレス要因となり、労働環境改善の観点からも重要な課題です。
こうした臭気対策として、従来は芳香剤や消臭スプレーを用いて「臭いをごまかす」方法が一般的でした。
しかしこれらは、臭気の原因物質そのものを除去するわけではなく、根本的な解決には至りません。
ここで、オゾン水が有効な選択肢となります。
オゾン水は、強力な酸化作用により、臭気の原因となる有機物質(アンモニア、硫化水素、脂肪酸類など[3])を分解する働きがあります。
つまり、臭気をマスキングするのではなく、発生源そのものを洗浄・分解して臭いを根本から除去することが可能なのです。
もちろん、オゾン水は「気相オゾン(オゾンガス)」のように空間全体を直接処理するものではありません。
オゾン水は主に、
・ポータブルトイレや汚物処理容器の洗浄
・オムツ処理後の清掃作業
・汚染箇所(床・寝具・家具など)の拭き取り清掃
といった表面汚染源への直接アプローチによって、臭気問題に対処します。
たとえば、汚物処理室でポータブルトイレやバケツ類をオゾン水で洗浄するだけでも、臭気レベルが大きく低減し、消臭剤使用量を減らすことが可能になります。
また、嘔吐や排泄による汚染が発生した利用者の居室でも、オゾン水で床や寝具を拭き取ることで、菌と臭気の双方を同時に除去でき、薬剤臭が残らない快適な居住空間を維持することができます。
このように、オゾン水を活用した臭気対策は、
・臭いの根本原因を直接処理する
・薬剤臭を残さないため快適性を損なわない
・環境負荷を抑えた安全な衛生管理ができる
という三重のメリットをもたらします。
単なる消臭ではなく、
「清潔で臭わない施設づくり」を目指すとき、オゾン水は、介護・医療現場における臭気管理の新たなスタンダードとなりつつあります。
[3] 環境省『ひと目で分かる「脱臭装置」選択ガイド 2004』「においの質が “アンモニア臭、硫化水素臭、生臭い発酵臭” のとき → オゾン脱臭法」
介護施設や医療施設における衛生管理は、利用者の安全を守るだけでなく、日々現場で働く職員の健康と労働環境を守ることにも直結しています。
従来、感染症対策や清掃作業では、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールなどの強力な薬剤が多用されてきました。
しかし、これらの薬剤は、
・手荒れや皮膚炎
・吸引による呼吸器への刺激
・ゴーグルや手袋など防護具着用の負担
・強い臭気による作業ストレス
といった新たな健康リスクを職員にもたらしてしまう場合があります。
また、特に介護施設では、清掃や消毒といった作業が日常的に大量発生するため、職員の肉体的・精神的負担が積み重なり、モチベーション低下や離職率悪化につながる要因にもなりかねません。
こうした課題に対して、オゾン水の活用は現場の安全性と作業負担軽減を同時に実現する有効な手段となります。
オゾン水は、
・手肌への刺激が非常に少ない
・使用中に強い薬剤臭が発生しない
・ゴーグルや手袋を使用しなくても安全に取り扱える
・使用後は自然分解して酸素に戻るため、残留リスクがない [4]
といった特長を持ちます。
たとえば、汚物処理や感染症汚染箇所の清掃において、オゾン水を使用すれば、塩素系薬剤のような手荒れや塩素臭に悩まされることなく、スムーズかつ迅速に処理を行うことが可能になります。
さらに、アルコール耐性菌や塩素抵抗性ウイルスに対してもオゾンは有効であるため、職員自身が二次感染リスクにさらされる危険性も低減でき、より安心して作業に従事できる環境を整えることができます。
オゾン水の導入は、介護・医療施設における“働きやすい職場づくり”の実現にも、大きく貢献するでしょう。
[4] 東京都水道局 オゾン処理について 「水に溶けたオゾンは、水中の有機物を分解する反応に使われたり、自然に分解したりして、最終的には酸素に戻ります」
介護施設・医療施設に求められる衛生管理は、いま確実に進化を求められています。
単に清掃や消毒を行うだけではなく、感染症リスクを科学的根拠に基づいて管理し、
利用者にとっても職員にとっても快適な環境を継続的に維持すること。
そのためには、より高度で、かつ現場に負担をかけない新しい衛生ツールが必要です。
オゾン水による衛生管理は、
・感染症リスクの低減
・臭気問題の根本対策
・職員の作業負担と健康リスクの軽減
・設置・運用の柔軟性とコスト最適化
といった多方面にわたるメリットを同時に実現し、施設運営における「安全性」と「快適性」の両立を力強く支えます。
そして、その可能性を確実に現場で活かすためには、「生成中のオゾン水濃度をリアルタイムで把握・維持できる」信頼性の高いシステムの選定が不可欠です。
MOSTEKが提案する「オゾン水生成器 FLOWシリーズ」は、
・生成中のオゾン水濃度をリアルタイムでモニタリング・表示
・スケール堆積を防ぐ自動クリーニング機能を搭載
・年1回の契約更新時にオゾン水生成電極ユニットを交換
といった特長により、長期にわたって安定した高濃度オゾン水供給を実現します。
科学的根拠に基づき、数値で衛生状態を管理し、安全で快適な環境を継続的に維持すること。
これからの介護・医療施設に求められる衛生管理のあり方は、確実に変わりつつあります。
MOSTEKは、現場で使いやすく、持続可能な衛生ソリューションを通じて、施設運営の新たな基準づくりを支援していきます。
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